2021年6月20日放送のTBS系「日曜日の初耳学」にカリスさんが出演されました。
カリス(韓 晶熙)さんは韓国出身で中卒から受験勉強を開始し、韓国の高校3年生や浪人生が数万人は受ける試験で3位をとり、16歳にして東大合格を果たしました。
東大には飛び級制度がないため、入学は18歳まで待たされたそうですが、それにしてもスゴイですよね。
目次
カリスさんが東大を選んだ理由
それだけの能力があるなら、欧米のもっと名高い大学でも行けたはずですが、ご本人曰く「東大はアジアでNo.1というのが世界の認識」とのこと。
TVで見かける東大が36位(シンガポールの大学が25位にランクイン)とかのランキングは一面であって、世界の現場での印象とはズレがあるのですね。
カリスさんは東大大学院で「バイオインフォマティクス(生命情報科学)」の分野の研究を「中山英樹研究室」でされたとのことで、東大で実施される研究のなかでもその分野か研究室が世界的にみても強いということかもしれません。
あと、東大を選んだ理由として「ドラゴン桜」の影響を受けたとも仰っていました。韓国ではいじめやDVなどの不遇の扱いを受けたそうで、ドラゴン桜の「東大に行って人生を変えろ!」というメッセージが響いたようです。
カリスさんが16歳で東大に合格した勉強法とは?
カリスさんは勉強法以前に、勉強に対する姿勢がまず絶対的に違います。
半年で習得したという日本語は「特に勉強していない。日本語の本を3000〜4000冊くらい読んだだけだ。」とさらーっと仰っていました。
おそらくマンガ含めての冊数だとは思うのですが、それにしたって常人からすればあり得ない量ですよね。
ここで、やっぱり天才は違うなと一蹴することは簡単ですが、カリスさんはこうも仰っていました(ちょっと表現違うかもしれませんが)。
「できないできないと傷の舐め合いをしたいだけの思考停止」
「自分は特別な存在だと思いこむことが大事。ハッタリをかまし続けると実現する。」
少々身につまされますね・・。無意識にできないとか自分には無理だって思い込んでいることが多々あると思います。でもそう思った時点で何も前に向いて進まなくなるんですよね。
具体的な勉強法としては、以下のようなものを挙げられてました。
- ゾーンに入る
なんだかスポーツみたいなことを言うなと思ったのですが、実際そうなんだと思います。
例えば数学の勉強を始めたとして、数学の世界に入り込むのに20〜30分はかかる。
だから、50分区切りの授業は全く効率的ではない。という考え方です。
- ノートを取らない
教師の板書はすべて教科書とか参考書に書いてあること。
同じことをわざわざノートに書き写すのは非効率。
ノートを書くのは「作業」であり「勉強」ではない。
- 1回書くより5回読む
単語を覚えるにしても、1回書くあいだに5回口に出して読める。
記憶の定着には反復回数がなにより重要なので、書いて覚えるのは非効率。
これも書く「作業」をしているだけで「勉強」にはなっていない。
- 分厚い本を読むより薄い本を熟読する
分厚い本は読むだけで時間がかかるし、余計な情報も多い。
厳選された情報の載った薄い本を繰り返し繰り返し頭に叩き込む。
- 手間を惜しむための手間を惜しまない
意訳すると「自分なりの最高効率の勉強法を、試行錯誤して編み出せ」という意味です。
上記3つの勉強法はカリスさんにとってピッタリの勉強法だったということでしょう。
1つ目はポモドーロテクニックなどの考え方もありますし、2つ目もノートを書くことがただの「作業」にならないのならアリです。
3つ目も書いたほうが覚えやすい人と音で聞いたほうが覚えやすい人にタイプが分かれることがわかっています。
大事なのは手段ではなく、勉強の先にある目的に最短で辿り着くための自分なりの方法を、考えて試して失敗してをめちゃくちゃ重ねて見つけ出すことです。
学校は全体を伸ばす場なので、個人に沿った勉強法は教えてくれません。せめて「こういうのもあるよ」って言ってくれればいいんですが、大半の子どもは聞き流すでしょう。
だからこそ、最も大事なのは姿勢や意識の面なんですね。
エルピクセルとは?
カリスさんは東大発のベンチャー企業「エルピクセル株式会社(LPIXEL Inc.)」のCEO補佐を務めておいでです。
エルピクセルは医療AI技術の開発に注力しており、複数の大学・医療機関と連携し、以下のようなシステムを開発されています。
- EIRL(エイル):医療画像診断支援技術
- IMACEL(イマセル):AIを活用したクラウド型画像解析プラットフォーム
- LP-Series(エルピーシリーズ):画像解析にかかる負荷を低減する研究サポート用のソフトウェアシリーズ
カリスさんはエルピクセルに入るために、通常5年の勤務経験がないと取得できない日本の永住権を学生時代に取得されました。
おそらく学生で取得できた人は他にいないものですが、取得に際して準備されたものもまた圧倒的です。
- 100ページ以上にも及ぶ理由・動機等の説明書
- 研究開発で取得した数々の賞のエビデンス
- 世界的研究者からの推薦状
そして「医療AIは絶対に必要なものだ」と断言された上で、
「医療AIは信頼のおける自動セカンドオピニオン」
「医師には医師の、AIにはAIの役割がある。役割分担してより良い医療を実現する。」
と仰っていました。
おわりに
日曜日の初耳学に出演されたカリスさんについてまとめました。
林修先生がみずから招かれただけあって、やはり只者ではありませんでした。
その圧倒的な行動量にはただただ頭が下がる思いです。
▼「日曜日の初耳学」後に番組の振り返りも発信されているので、気になる方はチェックしてみてください ▼