2021年上期ヒット商品番付の西の横綱に「買い物テック」が選ばれました。
店舗内のAIカメラを使って消費行動を分析したり、お客さんのお困りごとを解決したりといった人工知能を用いた「買い物xテクノロジー」な取り組みを指す用語です。
そして買い物テックの先駆け的存在ともいうべき「トライアル」。
24時間営業で有名なスーパーマーケットで、九州を中心に展開し、いまや四国を除いて全国展開しています。
私の家の近所にもあって「こんな時間に?」という夜遅くでも車でいっぱいの人気店です。
そんなトライアルの一部の店舗において、最新のすんごいレジカートシステムが導入されていることをご存知でしょうか。
私はまったく知りませんでした・・。
今回はトライアルの買い物テックへの取り組みについてご紹介します。
目次
買い物テックの先駆け的なトライアルの最新レジカートシステムとは
公式YouTubeを観ていただければ早いんですが、これ、レジカートにタブレット端末が取り付けられていて、商品をスキャンしながらカゴに入れていくことが出来るようになっています。
なので、レジでスキャンして支払いしてって流れがなくなります。
最近利用者の増えてきたレジカゴバックと組み合わせればかなり効率良さそうです。
「商品を選ぶ・袋に入れる・支払いをする」の3つの作業が同時にできますね。
◯ レジカゴバッグ(保冷・撥水・Amazon's choice)
さらにこのスマートレジカート、特定の商品をスキャンしてカートに入れた際にその商品に合う別の商品を提案してきます。
そう、まるでAmazonや楽天のように笑。
しかも買ってくれたら20ポイント増量で付与するよみたいなボーナスつきです。にくいですよね。
トライアルの最新レジカートシステムを体験できる店舗は?
2021年5月29日現在の導入店舗は以下です。早く関西にも来てほしい・・。
トライアルのスマートストアに向けたDX
このように利用者目線でも大変便利なレジカートシステムですが、店舗目線でもとても意味があります。
商品をカートに入れながらお客さんが逐一スキャンすることで「商品を入れる順番」がわかります。
このデータをビッグデータとして保存・分析することで、店内の導線やレイアウトをどんどん最適化していくことができます。
さらに天井に取り付けられた「リテールAIカメラ」によって、商品棚をエッジ処理し、商品の不足を判別。必要なときに必要な分だけの商品補充を可能にします。
併せてお客さんの動きも分析しているので、こちらも店内導線や商品レイアウトの改善に役立ちます。
これらのシステムはざっと思いつくだけでも以下のメリットがあります。
- 店舗の売り上げアップ
- レジの待ち時間の削減
- レジの人件費削減
- 商品補充の人件費削減
- 非接触によるコロナ対策
- 購入時のポイント付与アップ
まさに買い物テック!そして、DX(デジタルトランスフォーメーション:IT技術で生活をより良いものへ変容させること)ですね!
いまやどこのスーパー・コンビニに行ってもセルフレジの導入が進んでいますが、開発・導入・運用・保守費が釣り合えば、キャッシュレスと合わせてこういったシステムは今後どんどん増えていくでしょう。
ユニクロのセルフレジもスゴい!
ユニクロのセルフレジ。ご存知の方はわかると思うのですが、アレもスゴいですよね!
いちいちバーコードを自分で読み取らなくていい点がとても画期的です。
カゴにぐちゃぐちゃっと入れた商品を台の上に乗せるだけ。これで支払額が自動で計算されます。
初めて使ったときは不安になりました。
「え、なにこれ。ちゃんと計算できてるの?」って。
どういう仕組みで計算しているかというと、値札にRFIDタグを仕込んでいます。
RFIDタグとはなんぞや?というと、超薄型のIDチップと小型アンテナが一体化されたものです。
ここに商品情報を書き込んで無線で瞬時に読み取る仕組みになっています。
もちろんただのバーコードと較べると高価なのですが、ユニクロやGUは大量導入したことで単価を一気に押し下げたようで、1つ10円かからないくらいの導入コストになっています。
スーパーのような低単価商品の多い店舗での導入は難しいですが、有名衣料洋品店や大量購入が見込まれる雑貨店などでは導入が進むかもしれませんね。
おわりに
買い物テックの先駆け的存在として、トライアルのスマートレジカートシステムと、スマートストアに向けたDXについてご紹介しました。
使い始めは抵抗がありますが、慣れたら便利なのは間違いないので、導入・検証が進めばいいなぁと思います。