今日は成人式ですね。
高3のあなたもあと2年すれば大人の仲間入りです。
その前に一世一代の大勝負、大学受験が来週から始まります。
まずはセンター試験。悲喜交交、箱根駅伝も目じゃないくらいの人生ドラマが待ってます。
主役はあなたです。降りるも進むもあなた次第です。
目次
大学受験を諦める?志望校の変更・・・
自分語りで恐縮ですが、私は中高一貫の進学校に通ってました。中学3年の冬までは懸命に勉強して、学年上位の成績をキープしていました。しかし、冬休みの宿題がなぜか終わらず、特に怒られなかったことも相まって緊張の糸が完全に切れてしまいました。
いま思えば軽度のうつで、心が悲鳴を上げていたのです。中学受験合格からそのペースをキープし、勉強だけに精を出したのだから当然かもしれません。目的を見失ってもプログラム通り動くロボットのように、義務感だけに支配されていたように思います。
高校に上がってからは、ぼっちだったこともあって学校には遅刻ギリギリで滑り込み、帰宅部で家に帰って中学の頃と同様机に向かってテキストを毎日広げるも、5分もしないうちに横になってしまいました。テスト勉強は毎回テスト当日の朝の15分だけ。無論、赤点まっしぐらです。
そんな自分の不甲斐なさを責め続けた3年間。何故やる気が起きないのかをよくよく分析もせず、毎日同じことの繰り返し。それでも学校に行って授業に出てノートを取ることだけは、義務のように続けました。結果、皆勤賞でした。
誰かに相談していれば状況は変わっていたのかもしれない。でも、相談する相手がいなかったんです。友達も少ないし、先生方には勝手に壁を感じていたし。そもそもの問題として、自分のやる気の無さが問題だと思っていて、それが病気のせいだなんて考えもしませんでした。そう気づいたのは社会人になってからで、10年以上もあとの話でした。
で、高1から学年ワースト10くらいの成績を3年間維持し、大学受験模試も軒並みE判定。変な話ですが、それでも私は私を信じていたんです。心のどこかで何とかなると信じ込んでいました。
私の担任は新米数学教師でした。元々私の高校出身で母校に出戻ってきて高1から担任だったのですが、最後の最後まで諦めろとか、志望校を変えようといった提案をしませんでした。まぁ「当然、いまの成績じゃ受からないことは分かってて記念受験するんだよね?」くらいの感覚だったのかもしれませんが、ハッキリ引導を渡してほしかった。
高校生にもなって何をバカな・・・と思われるかもしれませんが、私は私の実情をどこか他人事のように受け止めていて、最後には何とかなるものだと信じきっていたのです。いや、信じていたというより、どうでもよかったのかもしれません。そのくせ、プライドだけは一人前で、京都大に出願した結果、浪人しました。
未だにあの担任のことは軽く恨みに思っています。一切込み入った話はしませんでしたし、私の悩みにも気づかなったのか、気づいていて無視していたのか。まぁ経験が浅いからか、あるいは面倒事はスルーしたかったのでしょう。
なぜ、こんな話をしたかと言うと、試験本番ギリギリのいま、再度見つめ直してほしいからです。
「あなたはなぜその大学に行きたいのですか?」
「なぜその大学でなければならないのですか?」
ブランドですか?知名度ですか?憧れですか?
なんとなくですか?皆が行くからですか?
それとも明確にやりたいことがあってのことですか?
別に動機はなんだっていいんです。合格できるのであれば。
ブランドや憧れ、大いに結構だと思います。合格できれば自分の自信に繋がるでしょうし、周囲の見る目も変わるかもしれません。なんとなくだとしても一応の目標を決めて進んでいるのは偉いです。皆が行くから行く、というのも人間関係を深めていく上で一つの選択だと思います。
ただ、C判定〜E判定で浪人もしくは志望校変更、専門学校、高卒で働くといった選択肢が見えているのなら、現実を真っ直ぐ見つめ直す必要があります。
果たしてあなたの抱く想いは、どれほどのものなのか。浪人して1年遠回りしてでも叶えたい想いがあるのか?親に金銭的負担や精神的負担をかけてまで叶えたい想いがあるのか?
私はよく考えないままにズルズルと浪人してしまいました。浪人したこと自体に後悔はありませんが、もっとよくよく考えておけばという気持ちはあります。
あなたが志望する大学に合格るか、合格らないか。それはあなた自身が実は一番よく分かっているんじゃないですか?別にE判定だから合格らないとか、そんなことを言ってるんじゃありません。あなた自身のこれまでの努力に自信があるかどうか、という話です。
合格らない可能性が高いと、そう感じるなら、「降りる」(志望校を変える等)のも勇気ある決断なのではないでしょうか。
大学受験と将来
人生は選択の連続です。30過ぎたからこそ見えることもあるので断言します。
大学受験だけで将来は決まりません。
受験生の頃は、とにかく目の前の試験で精一杯で、周りの雰囲気にも流されがちなので大局的に物事を判断するのが難しいです。人によっては大学合格が人生のゴールみたいに勘違いしてる人もいるんじゃないでしょうか。
当たり前ですが、大学は通過点に過ぎません。その後の社会生活のほうが遥かに長いんです。
大事なのは、どこの大学に行くか、ではなく、大学で何をしたいか。
だからといって、行ったこともない大学で具体的に何をするとか、高校生が考えるのは難しいですし情報収集の方法も限られてきます。大学の気になる研究室にコンタクトを取ったり、見学に行ったりしている高校生が果たしてどれだけいるのでしょうか。きっと1割どころか1分にも満たないと思います。
普段からアンテナを広げている人であれば、親だったり先生だったり部活の先輩だったり書籍だったりSNSだったりと、いろんな人やモノからの情報を取捨選択して判断材料にしているでしょうが、それも極僅かな話だと思います。
私の場合は、何となくパソコンが面白いから、パソコンの学べる情報工学科にしよう、とかほんとその程度でした。何も考えていないに等しかったです。浪人してマイナーな国立大に入り、3回生になってようやく大学院なる存在を知りました。
知ってます?理系全体の4割が大学院(修士課程2年)に進学するんですよ?
私の大学の情報工学科では8割が大学院に進学しました。
就職に有利とか、モラトリアム期間延長とか、研究を突き詰めたい(なんか頭痛が痛いみたいになってるけどお気にせず)とか理由はさまざまですが、大学受験していた頃にはそんなこと知りすらしませんでした。
私は進学組の9割が内部進学するなか、他大学の大学院に進学しました。京都大ではありませんでしたが、京都大に移った同期もいました。入学後は産学連携プロジェクトや、他大学との連携プロジェクト等も多数ありました。
そして就職する段になって、普通に東大・京大の人が行くような有名企業に就職しました。ま、いまではそこも辞めてますがww
大学院の同期でも、中堅私立大から移ってきて、私以上の有名企業に就職した人間が複数いました。
(私立行って、大学院かよ!金持ってんな!と思われるかもしれませんが、大学でトップに近い成績なので授業料が免除されているのです。国立大に行くより安い。元々そういう戦略をもって私立大を選択したそうです。余談ですが、私にも入試成績上位で授業料免除になる私立大がありました。)
理系、特に情報工学の分野は就職に有利というのもありましたが、希望の大学に行けなくても目的意識さえあればどこにだって行けるということです。
あ、私が有名企業や有名大学押しだというのは間違いありませんが、別に中小企業やマイナー大学を誹謗中傷する気はさらさらないので、そこは勘違いしないでくださいね。
やりたいことが定まらないままの仮初めの努力だとしても、有名企業や有名大学から認められるということは、それだけの努力を重ねてきた評価だと言えるからです。誇っていいことだと思います。
また、そういう努力をしてきた人間が集う環境というのは、他所よりも自分を成長させてくれるはずです。環境が人を変えるというのは事実ですから。
だからこそ、やりたいことがないのであれば少しでも上の大学に行くべきだと私は思います。ブランドより何より、思考レベルの高い人間の集まりやすい環境だからです。
もちろん、やりたいことが見えている人はそこに向かって真っ直ぐに進んでほしいです。◯◯大学の◯◯研究室は、△△の研究の権威だからどうしてもそこに行きたい!とかですね。スポーツ推薦等も同様です。大学名で選ぶより遥かに価値があります。
若干話が逸れましたが、言いたいこと、伝わりましたでしょうか。
「例え大学受験に失敗したとしても、それで人生が決まるわけじゃない。やりたいことが見えた時点から、そこに向かって努力すればいい。道は一つじゃない。」
ってことと、
「やりたいことがわからなくても、環境が人を変えることを意識してほしい。少しでも良い出会いがありそうな道を選ぼう。志望大を変えるかどうかは、第一志望に落ちた時の時間的・金銭的リスクとあなた自身の想いを天秤にかけて決めよう。」
ってことです。
大学受験への心構え
とは言え、第一志望、受かりたいですよね。。
「そんな先の話されても知らねーよ!」ってなると思います。。
ただ、E判定はE判定なんです。奇跡でも起きない限り合格できない。
そして、奇跡はそれ相応の努力を積み重ねた人にしか起こらないものです。受験者の大半がインフルエンザで定員割れして、受けた人全員合格!とかなら、そりゃもうミラクルですがww
例え最後の模試でE判定でも、そこから志望大に特化した学習に切り替えて伸びた実感があるならワンチャンあるかもしれませんが、そうでないならまず受かりません。
自分の実力以上を発揮しようと思っても発揮できるわけがありません。
大事なのは、自分の実力を正確に見極めることと、その実力通りの結果となるよう集中することです。
志望大を変更するのか、今回は練習試合だと思って1年後に臨むのか。はたまた別の道へ進むのか。
大学受験で将来は決まらないとは言え、大事な岐路であることに違いはありません。
大いに悩んで、周りにも相談してください。
金銭面が厳しいなら、1年間でガツンと成績を上げて私大の授業料免除を狙う手もあるでしょうし、新聞奨学生等の手もあります。
その上で「いまやれるだけのことはやった。」と納得ずくで受験できたなら、きっと実力通りの結果を導くことができると思います。
たとえ緊張してても、頭と手は動いてくれます。それまでの努力が自信に繋がっているからです。もしそれでもダメだったなら、努力が足りなかったか、努力の方向性を間違えていたかのどちらかです。すっぱり割り切って次へと進む反省材料にしてください。
受験生へのエール
ここまで読んでくれてる人は、多分C判定〜E判定で悩んでるんだろうなぁ・・・。
かなり厳しいアドバイスになってしまいましたが、私がなあなあで浪人してしまって苦い思いをしたので、何かしらの気づきになればと願い、エールを送らせていただきました。
チャンスは無数にやってくるもの。問題はそれに気づけるかどうか・・。
最後になりますが、降りるも進むもあなた次第です。
悔いのないよう立ち向かってください。