完全母乳とミルクのメリット!お出かけもするから混合での育児?

 

赤ちゃんって可愛いですよね。それがじぶんの赤ちゃんなら一入です。

もうすぐお母さんになる皆さんは新しい生命との邂逅に胸をときめかせていることでしょう。

ただ、多くの楽しみや希望があると同時に、不安に思うこともあると思います。

今回はそんな不安の種の一つである、赤ちゃんのご飯についてみていきたいと思います。

目次

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完全母乳とミルクのメリットとデメリット

新生児のご飯といって、真っ先に思い浮かぶのは母乳だと思います。

ミルクは与えることなく、できる限り母乳で育てたいと思っているお母さんも多いのではないでしょうか。

あるいは父母や義父母、病院から、ミルクなんてダメ!と言われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

赤ちゃんが産まれてから卒乳(赤ちゃんがお乳を卒業する)するまでの期間を母乳だけで育児する方法のことを、読んで字のごとく「完全母乳」といいます。

日本では母乳信仰とでもいうべき文化が根強く、それによってお母さんが苦しい思いをすることも少なくないようです。

 

まずは完全母乳のメリット・デメリットについて、理解を深めていきましょう。

 

(母乳のメリット)

  • 赤ちゃんの成長に応じて、最適な栄養と免疫成分を勝手に調合してくれる。これはミルクでは難しい。特に産後すぐに出る初乳には、赤ちゃんにとって濃厚な栄養と免疫成分が含まれている。
  • 赤ちゃんが消化・吸収しやすい。
  • 哺乳瓶よりミルクを吸い出すのが大変なため、顎の力がつく。
  • 乳幼児突然死症候群(SIDS / 約7000人に1人の割合で発症、原因不明)やアレルギーの発症確率が低くなる。
  • お母さんとの接触が増え、精神的に安定する。母親も育児ノイローゼや産後鬱の発症確率が低くなると言われている(明確な根拠はないが、赤ちゃんへの愛着形成が進み、またミルク多めの母親に比べて罪悪感を感じにくい?)
  • ホルモンバランスの改善により、子宮収縮が早まり、産前の身体に戻りやすい。また、明確な根拠はないが、栄養を体外へ排出するため、体重が減りやすいと言われている。
  • お母さんの乳がんや子宮がん、卵巣がんの発症確率が低くなる。
  • ミルクと違い、費用がかからない。
  • 夜起き出して哺乳瓶を消毒してミルクをつくって・・という手間がない。また、手ぶらで外出できる。
  • 赤ちゃんの知能向上に関する研究報告がある。
  • WHOや厚生労働省でも推奨されている。

 

(母乳のデメリット)

  • 赤ちゃんから離れづらい。哺乳瓶を嫌がるようになってしまうと、泣いたら直ぐに母乳を与えないといけない。
  • 母乳が出ないと与えることができない。母乳は赤ちゃんに吸ってもらうことで出てくるようになるので、頻度と回数を重ねていかないといけない。因みに人によって出やすい(溜まり乳)、出にくい(差し乳)がある。
  • 母乳の量が足りないと、赤ちゃんが低血糖・低体温になる可能性があり、特に生後3日間の完全母乳へのこだわりを問題視する声もある。
  • 外で母乳を与えにくい。抵抗がある。
  • ミルクに比べて消化が早いので、授乳回数が増える。
  • 赤ちゃんがどれだけ飲んだかわかりにくい。
  • 母乳にはビタミンDが少なく、ビタミンD欠乏性のくる病(脚の骨が変形)や低カルシウム血症の発症率が上がる。
  • お母さんの血液が材料なので、自分の食事に気を使う必要がある。
  • 生理の再開が遅くなる(母体が赤ちゃんの成長を待つためか?)。

 

一長一短ありますが、やはりメリットのほうが大きい感じでしょうか。

 

また、ミルク特有のメリットとして以下が挙げられます。

  • ミルクは父親が上げることもできるので、父親にもなつきやすくなる。パパ見知りになりにくい。
  • 乳首が痛むときも上げやすい。
  • 人の目が気にならない。授乳室じゃなくても上げられる。
  • 腹持ちがよく、夜、ぐっすり眠ってくれやすい。
  • 6ヶ月過ぎたらミルクのほうが栄養があるかも。

 

実際、完全母乳より、母乳とミルクの混合で育てている人のほうが統計的にも多いようです。

母乳で育てたいがやむを得ない事情でミルクを使っている人、ミルクのほうが楽だから初めからそうしている人、事情は様々でしょうが、それぞれのメリット・デメリットを見極め、良いとこどりするのが肝要です。

ミルクも年々進歩しています。うまく使い分けてみてはいかがでしょうか。

 

完全母乳でお出かけしたいけどミルクをつかう?

完全母乳で特に困るのは、赤ちゃんと離れづらいことだと思います。

特に一人でのお出かけなどは、時間を気にせざるを得ないでしょう。お母さんにだって息抜きは必要です。自分勝手に泣き喚く我が子が可愛く思えなくなる前に、ストレスを解消しなくてはなりません。多大なストレスは母乳の栄養面や免疫成分にも影響を与えますし、赤ちゃんへの接し方も変わってしまいかねません。

母乳は確かにメリットが大きいですが、お母さんが無理を重ねてまで母乳にこだわる必要はないと思います。

ミルクを少し許容してやるだけで、旦那や父母、義父母、一時保育などに預けて、一人で外出することができるようになります。

また、赤ちゃんと一緒にお出かけする場合でも、授乳室やトイレのない環境にも行きやすくなります。遠出したい、旅行したい、といった希望も叶えやすくなるでしょう。生後1ヶ月程度経てば、赤ちゃんと一緒に遠出もできるようになってきます。太陽の光を浴びたり、外気に触れたり、他人と触れ合ったりすることは、赤ちゃんの脳に良い刺激となり、時には母乳以上の効果をもたらすでしょう。

 

それでも極力母乳で・・!
という頑張り屋なお母さんには授乳ケープが便利です(気にしない方は要らないのかもしれませんが、周りに不快な思いをさせるかもしれません)。

旦那やママ友と一緒なら、壁になってもらってもいいでしょうし、
短時間なら必殺の「あやしてごまかす」という手があります。

赤ちゃんだってお腹が空いてそれを訴えるために泣いてるだけですもんね。
少しくらいなら気を逸らしてやればなんとかなります。

 

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完全母乳とミルクの混合での育児

少しくらいミルクを使ってもいいことはわかった!

でも、具体的にどれくらい上げていいのかわからない・・・というお母さんのために簡単にまとめてみます。

 

毎回の母乳のあとにミルクを与える。ミルクは母乳不足を補うために飲みたいだけ与えていいと言われる場合もあれば、量を指示される場合もあるようだが、原則病院の指示に従う。また、1日10回授乳するとして、そのうちの数回をミルクに置き換える方法もあるが、適当にやると母乳が出なくなる(赤ちゃんに吸われないことで乳腺が詰まる)こともあるので、やはり医師の判断を仰ぐ。

 

基本的には医師に相談、というのが原則ですが、お母さん自身で調整したい場合の目安は以下の通りです(あくまで参考であって、お母さんと赤ちゃんによって千差万別です。相談ありきでお願いします)。

 

赤ちゃんが十分な量の食事を摂れているかの目安は、

  • おしっこの量が1日に6-7回十分に出ているかどうか。
  • 体重が1日に18〜30g程度増加しているかどうか。
  • 元気そうに動いているかどうか。

など。

 

まずは母乳のみを上げてみて、30分程度で泣いたり、おっぱいを加えて離さなかったりする場合は追加で母乳かミルクを上げる。ミルクを上げる場合も初めは少なめにして様子をみて、2時間以上欲しがらなければ赤ちゃんにとって丁度いい量だと考えられる。逆に3時間以上空くようだとミルクの上げすぎかもしれない。

 

ミルクは母乳に比べて消化が悪いため、2〜3時間は間隔を空けて与える。ただ、母乳の出が悪くなるため、3時間以上は空かないようにする。粉ミルクは赤ちゃんによって合う合わないがあるので、便秘になったり、どうしても飲まないなどの場合は種類を変えてみる。ミルクアレルギーの赤ちゃんもいるので、初めてあげる場合や変更する場合は様子を確かめる。

 

哺乳瓶は消毒して使う(煮沸消毒もしくは薬液消毒)。哺乳瓶の吸い込み口の部分は、赤ちゃんの口のサイズにあったものにする。哺乳瓶を嫌がる子とは反対に、哺乳瓶のほうが飲みやすいとおっぱいを嫌がる子もいるので、おっぱい(吸いにくい)→ 哺乳瓶(吸いやすい)の順で与えるようにする。

 

※ 母乳崇拝している病院に罹っている場合、ミルクとの混合育児について聞きづらい場合もあるかと思いますが、基本的には医師や看護師に相談して、その指示に従ってください。どうしても具体的な指示をくれない、という場合でも、病院側にお母さんの意思を捻じ曲げる権利はありません。市役所やセカンドオピニオンで相談するという手もあります。

 

まとめ

母乳は赤ちゃんにとって必要なものが詰まった素晴らしいご飯です。ですが、お母さん自身に元気がなければ意味がありません。ストレスで母乳の栄養や免疫成分が少なくなるかもしれませんし、何よりお母さんが笑顔で接することが、赤ちゃんにとって何よりの成長材料だと思います。また、お母さんとお父さんが仲良く、家族円満に過ごすことは、赤ちゃんでなくなっても子どもにとっては何より代えがたいものです。

何事もバランスが大事。ミルクがそんな素敵な生活の一助になるのなら、周りの目など気にせず堂々と使えばいいと思います。

 

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