節分の由来を子どもに伝えよう!鬼と豆まきについて。

節分

 

節分って毎年やってくるけど、イベントとしてはマイナーですよね。

ハロフィンとかクリスマスとかに比べると、地味なイメージ。。

でも、子どもが大きくなってくると、日本の行事を子どもと一緒に楽しみたい!教えてあげたい!って思います。

今回はそんなパパさん、ママさんのために、一緒に節分について学んでいきます。

目次

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節分の由来を子どもに伝えてみよう

[su_box title="節分はお正月?" style="noise" box_color="#28a28a"]パパ:今日は節分だよ〜
たっくん(子ども):せつぶんってな〜に?
パパ:節分っていうのはね、、、お正月のことなんだよ!!
たっくん:( ゚д゚)ポカーン[/su_box]

 

[su_box title="鬼はどこ?" style="noise" box_color="#28a28a"]パパ:節分には悪い鬼をやっつけるんだよ〜
たっくん:おに!こわい!!なんでくるの!?どこからくるの!?
パパ:鬼はね〜、たっくんの中にいるんだよ!!
たっくん:ヤダー!!![/su_box]

 

[su_box title="豆??" style="noise" box_color="#28a28a"]ママ:たっくんの中にいたオニが出てきたわ〜(パパが変装して登場)
たっくん:ぎゃー!!!
ママ:いまからママと一緒にやっつけるから大丈夫よ。
たっくん:どうやって!どうやってやっつけるの!?
ママ:この豆をまきなさい!
たっくん:(゚∀゚)?!!???[/su_box]

 

[su_box title="オニがかわいそう?" style="noise" box_color="#28a28a"]ママ:たっくん、助けて!オニに捕まっちゃった!
たっくん:やめてー!!ママをいじめないで!!!
オニ:(豆をぶつけられて)いたい!痛い!やめて!ひえ〜!!
ママ:たっくん!助けてくれてありがとう!!
たっくん:ママ〜(;O;)
ママ:たっくんの勇気にオニも逃げ出したわ。でも、オニさん、ママにひどいことしなかったのに、豆をぶつけたりしてかわいそうだったかしら。
たっくん:うーん(´-`).。oO[/su_box]

 

寸劇調ですが、節分の由来を簡潔に伝えようとすると、こんな感じでしょうか(笑)

最後のくだりは、たっくんの性格によって随分変わりそうですし、パパやママがなにを伝えたいかによっても演技が変わりそうです。

例えば、鬼をたっくんに言うことを聞かせる抑止力にしたいなら、トラウマにならない程度に脅かしてみるのも有効です(笑)

 

端折った部分について、以下で解説してみますので、わかりやすくお子さんに伝えてあげてください。

節分の由来と鬼について

節分は毎年2月3日です。

そして、2月4日は立春、冬から春に移り変わる日です。

つまり、節分の日によって、季けられているということになります。

この理屈でいくと、立夏、立秋、立冬の前日も節分ということになりますが、そうはなっていません。なぜなら、立春だけが一年のなかで大きな意味を持つからです。

立春は旧暦の正月に当たります。つまり、節分=旧暦の大晦日ということになります。大晦日に鬼を追い払って、次の1年間の無病息災や家内安全を願う風習が、節分の由来というわけです。

 

[su_box title="補足:旧暦とは" style="soft" box_color="#171f85"]旧暦とは「太陰太陽暦」のことで、月が地球を1週するのにかかる時間と、地球が太陽を1周するのにかかる時間を組み合わせて算出した暦法のことです。
1年は354日〜355日で、明治5年まで使われていました。冬に届く年賀状に、「新春」「迎春」などと書くのも旧暦の名残です。
現在利用されている新暦(西暦)は「太陽暦」のことで、地球が太陽の周りを1周する公転周期を1年と定めています。
グローバルスタンダードな太陽暦ですが、こと日本の四季を表し、昔ながらの農業や漁業に活かすには太陰太陽暦のほうが適しているとの見方もあります。[/su_box]

 

大晦日に悪いものを払う、と聞くとなにか思い出しませんか?そう、除夜の鐘です。除夜の鐘は中国では宋の時代が起源とされ、日本へは鎌倉時代に禅宗(臨済宗・曹洞宗)とともに伝来しました。当時は朝晩2回鐘をついていたようですが、室町時代から除夜(旧暦の大晦日の夜)のみになり、いつからかその鐘を合図に初詣をするようになったとされています。

 

対して、節分の起源は邪気や厄を追い払う「追儺(ついな)」という中国の宮中行事で、日本では平安時代より宮中にて陰陽師が大晦日に実施していたようです。元々は桃の木で作った弓矢を射って鬼を追い払う行事だったのが、室町時代以降は豆を撒いて鬼を追い払う行事として民間に定着していったようです。

 

なぜ、豆なのかというと、京都の鞍馬山に鬼が出た時、毘沙門天のお告げにより大豆を鬼の目に投げつけたところ退治できたとされる話が元になっています。この話は室町時代の僧である行誉によって編纂された「壒嚢抄(あいのうしょう)」に記述があるようです。

 

ということは、室町時代以降は大晦日に豆をまいて、除夜の鐘を聞いた、ということでしょうか。このあたりは暦の計算が難しいのですが、年によって大晦日と節分が一致したりしなかったり、また地域によって春分の日を正月としたりしなかったりするようで、はっきりとしたことは言えません。似たような行事とは言えますが、起源が異なるので全くの別物と考えましょう。

 

さて、鬼についてですが、昔は科学が発達しておらず、様々な災いは鬼のせいだとされてきました。鬼というのは目に見えない悪いもの全般を指し、流行病も鬼のせいなら、人の邪心も鬼としました。目に見えない邪気である隠(おぬ)や陰(おん)から転じて鬼(おに)となったと考えられています。

 

では、目に見えないはずの鬼のイメージはどこから生まれてきたのでしょうか。鬼の起源については諸説あり、仏教の夜叉や羅刹等のインドの絵画が仏教とともに輸入されたとする説や、中国の祖霊や地霊とする説もあります。また、鬼は丑寅の方角(北東)から来るとされ、月で表すと丑は旧暦12月、寅は旧暦1月となります。丑には角があり、寅には牙があるため、鬼には角と牙があるとされています。なお、陰陽道における鬼門も、丑寅の方角を鬼が出入りする方角として忌避すべきとの考え方のようです。

 

時代とともに鬼のイメージは変遷し、秋田のなまはげ、京都の酒天童子、西洋の悪魔、人の化身としての般若、果ては雷神など、多種多様に渡ります(似ているだけで、それらが鬼と言えるかどうかは不明ですが)。そして、鬼を悪いものではなく、守り神のように扱うケース(鬼瓦など)や地域(群馬県藤岡市(旧鬼石町)の鬼恋節分祭など)も出てきます。浜田広介の名作「泣いた赤鬼」では、とてもフレンドリーな存在になっていますよね。

 

また、仏教において、鬼には5色の鬼がいるとされ、それぞれが修行の邪魔をする煩悩を表すとされています。これらの煩悩(障害)のことを五蓋(ごがい)と呼び、以下のように分類されます。

 

[su_box title="五蓋" style="soft" box_color="#171f85"]赤鬼:五蓋の貪欲(とんよく):欲望、渇望
青鬼:五蓋の瞋恚(しんに):悪意、憎しみ、怒り
黄鬼:五蓋の掉挙悪作(じょうこおさ):心が落ち着かない、後悔、甘え
緑鬼:五蓋の昏沈睡眠(こんじんすいめん):倦怠、怠惰、眠気、不健康
黒鬼:五蓋の疑(ぎ):疑心暗鬼、疑い、愚痴[/su_box]

 

禅宗における108の煩悩や、キリスト教における七つの大罪同様、人間にはいくつかの煩悩があるとし、それらを鬼として表現しているわけです。七つの大罪では、それぞれの大罪(煩悩)が悪魔や空想上の動物と関連付けられており、仏教との類似点を想うと興味深いものがあります。

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節分の由来と豆まきについて

では、なぜ鞍馬山の鬼に豆をぶつけて退治しようとしたのでしょうか?

 

五穀豊穣という言葉がありますが、昔から五穀=「稲・麦・粟・大豆・小豆」には穀霊が宿っているとされ、霊力が備わるとされていました。そのなかで投げるのにうってつけの最も大きなサイズだったのが「大豆」です。

 

また、いつからかは分かりませんが、語呂合わせで「豆=魔目」、あるいは「豆=魔滅」とし、鬼の目に投げつけることで効力を発揮するとされています。

 

大豆は生ではなく、炒ったものをまくのが良いとされるのは、生の豆だと追い出したはずの悪いものの芽が出るかもしれず縁起が悪いから、また「炒る」と「射る」をかけたとされています。

 

さらに悪いものを追い払う力のある豆を、自分の歳の数(または歳の数+1)の分だけ食べると健康で身体が丈夫になるとされています。+1個食べる場合があるのは、新しい年の分の願いも込める意味合いのようです。

まとめ

節分という行事一つとっても、子どもに伝えられることはたくさんあります。

 

人文学や民俗学、歴史や宗教の観点を学ぶのは大きくなってからでいいとして、

 「お正月だから悪いものを払って気持ちよく新年を迎えよう!」

 「悪いものはたっくんの心のなかにいるんだよ」

 「豆にはすごいパワーがあって、ぶつけたり食べたりすると鬼をやっつけられるんだよ」

の3点くらいを押さえておくといいでしょう。

 

あとは、子どもの成長に一役買うイベントにするのか、思いっきり楽しいイベントにするのか、トラウマにするのかww、みなさま次第ということで。

 

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