大学の頃にソフトテニスをやっていて、硬式テニスは合間に遊び間隔でやっており、ここ最近また硬式テニスを週末ちょこちょことやるようになった私ことえーいちです。(前置き長い)
いやぁ、久々に再開するとフォアが入らない入らない。ホームランするわ、豪快にネットに引っ掛けるわw
軟式のフォームが主軸になっているので、入ればフラット気味の強い球なのですが、如何せん確率が悪いのです。軟式もそれほど上手かったわけではないし、気を抜くと直ぐに弱気になり手打ちになってしまう。
今回は硬式と軟式のフォアハンドの違いについて、またワイパースイングの打ち方について、ここ最近気づいたことを中心にまとめたいと思います。
(文章主体で申し訳ありませんが、お付き合いいただければ幸いです)
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目次
ソフトテニスから硬式テニスへ転向
以前の記事↓↓でも、ソフトテニスから硬式テニスへの転向については取り上げました。
ソフトテニスから硬式テニスへ転向!バックハンドとボレーの違い
実際、社会人サークルでやっていると、中学か高校で軟式をしており、スクールや社会人サークルで硬式を始めたという人は結構多いです。単純に硬式のほうがスポーツ人口が多いので、テニスをしたい人は転向するケースが多いのです。
で、フォアハンドとフットワークと戦術はそのまま応用できるよーと言ったのですが、いえ、事実そうなのですが、フォアハンドについては人によっては大きく変えたほうがよいかもしれません。極端な話、安定したフォアハンドが打てれば、その他のショットが打てなくても試合にはなるんです。
ナチュラルにトップスピンをかける打ち方ができている人はそのままで構わないのですが、私のようにボールをどフラットで捉え、腰の回転より体重移動を重視する打ち方の人は注意が必要です。
後者の打ち方でもレベルの高い選手であれば、最後のフォロースルー、ここだけトップスピン強めになるようにラケットをギュンと振り上げてやるとかなり良いボールが打てます。ですが、私のように未熟な人は「フラットで当てる→ホームランする→怖くなる→手打ちになる→余計にボールが落ちなくなる」と負のスパイラルに陥りがちです。
問題はしっかり足腰を使って打ててないから、ドライブがかからないことだって分かってるんですけどね。
つい、入れよう入れようとすると、当てるだけになってフワーッとしたボールが飛んでいってしまう。コートに収まったとしてもチャンスボールになる。
なんとかならないかなーって、ここ数ヶ月YouTubeの動画観たりしながら考えてたのですが、年末に軟式出身の上手い人(Aさん)と打つ機会があって、その時たまたまスゴく気持ちいいラリーができたんですよ。
テニスは特に反復が重要なスポーツですから、100球に1球良いボールが打てるなら、理論上反復練習で100球に80とか90とか良いボールが打てるようになるはずなんですよね。
んで、そのラリーを振り返ってみると、自然と力みのない「ワイパースイング」になってたなと思いまして。
それまではスピン量を増やすために、いわゆる振り上げるスイング(軟式同様フラットに当ててスピンをかけるために振り上げる)を練習していました。いまのサークルの軟式出身の別の人(Bさん)が、そういうスピンのかけ方をしていたので。ついでにその人にワイパースイングについて聞くと「難しい」と一言あったので。
Bさんのアドバイスでは「フォロースルーをしっかりと首に巻きつけること」とあり、これは軟式同様なのですが、私はそもそもこれが出来ていませんでした。吹っ飛ぶことを恐れてフォロースルーが中途半端になるのです。いわゆる「フォア病」ってやつです。
しかもそれだけだと、まだスピン量が足りないので、当てる時にこすり上げてみたり、フォロースルーを首に巻き付けるのでなく顔の前を通り上に振り上げるようにしたりしていました。もうハッキリいってぐちゃぐちゃ。調子の良い時はいいけど、一度ミスが出だすとワケがわからなくなります。
そんな調子だったのが、年末のラリー。あの時だけは無意識にスゴく良いボールを打ててたんですよね。「あー、ワイパースイングってこういうことだったのか」と。
そこで、以前に所属していたサークルの部長(Cさん、硬式出身でスクールでの指導経験あり)のアドバイスを思い出しました。
「スイングは首に巻き付けるより、身体に巻き付けるようにしたほうがいいよ。」
余計にスピンかかりにくくなるんじゃないの??って思ってましたが、確かに年末のラリーの時、自然と身体に巻き付いてました。
打点とかボールの球威とかリズムとか、いろいろ相まってそうなったのでしょう。やはり上手い人と打つのが何よりの練習ですね。
そして、私がこのワイパースイングを身につける上で、最も重要だと感じたポイントがあります。
なにか。
それはずばり「左手」です(右利き想定です)。
ソフトテニスと硬式テニスのフォアの違い
なぜ「左手」なのかの説明の前に、軟式と硬式のフォアの違いについて考えてみたいと思います。
あなたがテニスを教わった年代や指導者のレベルによって、言われることはまちまちなので、私のケースでお話しますね。
私がソフトテニスを始めた頃に教わったフォアハンドのポイントは大体以下の5つです。
[su_box title="フォアハンドのポイント" style="soft" box_color="#11bed2"]・相手に対して半身で構える(クローズドスタンス)・腰を落とし重心の位置を低く構える
・左手を前に出し、飛んでくるボールを掴むようにする(肩を入れる)
・右足に全体重を乗せ、左足の前あたりでインパクトする
・インパクトと同時に左足に全体重を移す(腰の高さを変えずに右足から左足への体重移動でボールをグーッと押す)[/su_box]
硬式では腰の回転を特に意識しているように思いますが、軟式では体重移動が重視されます。まぁ、やっていることは概ね同じです。体重移動によって勝手に腰が回るのですから。この意識の違いは、ボールの違いにあると考えます。
硬式ではラケットとボールが接触している時間は0.005秒程度と言われています。軟式でもドライブを強くかける打法であれば同じ時間です。しかし、どフラットで捉える場合は話が違います。硬式では直ぐに反発するのに対し、軟式ではボールがぐにゃっと凹みます。その間にラケットでグーッと押してやることで潰れ方が大きくなり、ボールが元に戻ろうとする際の反発力が強まります。反発力は球威に直結するので、軟式では体重移動を重視するのですね。コートに収めるためのドライブは、インパクトの瞬間にグリップを一瞬ギュッと握ることとフォロースルーでかけていきます。
私がワイパースイングに疑問を持っていた点は「横回転がかかるんじゃないのか?」「ボールを押せず力が伝わらないんじゃないのか?」の2点でした。しかし、ラケットとボールの接触時間は僅か一瞬で、インパクトの瞬間はフラットです。横回転がかかる余地はありません。また、これだけ接触時間が短いと、球威はスイングスピードと直結します。スイングスピードは腰の回転で生み出すので、打球時点までのスイングスピードはワイパースイングだろうが振り上げるスイングだろうが変わらないのです。ラケットからボールが離れた後は、極端な話、どう振り抜こうがボールに変化はありません。
そして、ラケットの性能アップ等に伴い、軟式でも上級者ほどドライブ打法を主体にするようになってきています。ドライブをしっかりかけても威力のあるボールが打てるようになってきているということです。それでも球威は若干落ちるものの、ショートクロスや中ロブが打ちやすいのも魅力です。試合の展開も早いため、オープンスタンスで打つ機会も増えています。
そもそも軟式ではボールがあまり跳ねないので、身体の真横、腰の高さでボールを捉え、肩に担ぐようなスイングが理に適っているわけですが、硬式ではボールが強くバウンドするので事情が違うのです。高くバウンドするということは、それだけ打点を前に取らないとボールが飛んでいってしまいます。軟式のトップ打ちのように打つこともできるのですが、オープンスタンス気味のワイパースイングで捉えるのが実は簡単です(軟式の強豪校ではトップ打ちにワイパースイングを採用しているところもあるようです。特に逆クロスへの流し打ち)。
フォロースルーが肩より上にいかない打ち方で最初に話題になったのはフェデラーだったようで、それまでの軟式ばりの下から上に振り上げるスイングがある一面否定されました。その打ち方で教わってきた人たちは「フェデラーには才能があるから」と反発したのですが、硬式のフォアがイースタンからウエスタンになっていったように、ワイパースイングはいまや一つの主流となりました。運動連鎖的に合理的かつ楽にスピンがかかる打ち方だからです。
競技は違えど、ラケットとボールを同じコート内で使うスポーツである以上、硬式の主流と軟式の主流は近づいていくものなのかもしれません。
ワイパースイングの打ち方
話を戻します。
なぜ、ワイパースイングに「左手」が重要なのか。
いえ、ワイパースイングに限った話ではありません。左手は本当に重要でした。
私は普段から左手がぶらぶらしがちで、左手と右手が連動しないことが多く、しかも「ぶらぶらしてたほうが身体の力が抜けやすくて迅速に動ける気がするo(`・ω´・+o) 」とか変な屁理屈をこねていました。
しかし、左手を上手に活用することで以下の悩みが解消されるのです。
・グリップの持ち替え
コンチネンタルグリップに慣れていない私にとって、バックハンドやボレーなど咄嗟にグリップを持ち替えるのは至難の業。しかし、左手でしっかり添えて回してやることで迅速に持ち替えできるようになります。
・テイクバックが大きくなりがち
軟式出身の人ってテイクバック大きい人が多いんですよね。前衛を威嚇する意味合いもありますが、180°(身体のライン)より後ろに構えても無駄な力が入るだけ。左手を添えて引くと丁度良い感じになります。
・安定感がない
全てのショットにおいて、無駄な動作が省かれ、安定感が増します。
左手の重要性をなんとなく分かってもらったところで、ワイパースイングの打ち方についてみていきましょう。
0,打ったら戻る!打ったら戻る!
打ったらベースライン中央付近(シングルス想定)まで急いで戻るのです!これ基本!(笑)
戻ったら膝を曲げて重心を低く、ウエスタングリップに左手をきちんと添えて持ってください。これ重要!
1,フォア側にボールが来る!
相手が打つ瞬間にスプリットステップ(私は更に腰を落とし沈み込む派)。フォアに来ることがわかった瞬間に、走りながらテイクバックを開始!
この時、右手を引くというより、左手を引くようにします。ウエスタングリップに添えた左手を右側に引くのです。すると肩と腰が勝手に入り、クローズドスタンスっぽくなることがわかるでしょうか。この際、バットを構えるようにラケットヘッドが立つように引いてください。これでテイクバック完了です!
左手が回る位置までしかテイクバックしないため、ラケットを引きすぎて余計な力みに繋がることもありません。更に自然と脇が閉じていることがわかるでしょうか。こぶし1個分くらいのスペースしかないと思います。左手と右手を一緒に回すことで、簡単にコンパクトなテイクバックが可能となります。
2,いざ、インパクト!
左手を離し、スイングを始動します。上に向けたラケットヘッドがしなり、インパクト時にはラケットヘッドがほぼ真横を向くように、上下方向は膝の高さで、前後方向は左足あたりにくるよう打点を調整します。イメージはそうです。除夜の鐘をつく木の棒ありますよね?あれの軌道です。そしてフラットにインパクト!
(細かいことを言えば、スタンスはクローズドよりオープンのほうが打ちやすいかもしれません。ワイパーで壁をつくり、ボールを弾き返すイメージですから。クローズドでもオープンでも構わないのですが、左手を引くことで肩や腰が入ることだけ忘れないように。)
3,フォロースルー!
インパクト後は、自然にラケットを身体に巻き付けるように振り抜きます。自然に自然に。変に手首をこねたりする必要はありません。一番振り抜きやすいラクなかたちで身体に巻きつければいいのです。すると、どうでしょうか。手首がワイパーのように扇を描きませんか?扇を描きながら身体の前を通過し、ラケットヘッドが下を向くかたちでフィニッシュしませんか?
そうならない場合は、多分変に手首をこねてたり、不自然なことをしていると思います。意識的にインパクト時点のかたちから、身体の前面で半円を描くように振り抜く練習をしてみてください。最終的に一番しっくりくる、変に意識せずとも気持ちよく振り抜けるかたちが、あなたにとっての正解です。
ちなみにフォロースルーの際、余った左手はコマ回しのひもを引くようにグッと引いてやると、肩甲骨の入れ替えがスムーズになり、肩や腰の回転にキレが出ます。右手と左手が身体の左側で再び出会うので、次への準備(ラケットに左手を添えて0に戻る)が早くなります。
イメージを伝わりやすくするために、以下の動画を観ていただければと思います。[su_youtube url="https://www.youtube.com/watch?v=e9r4PHLHJP0"]
錦織選手はテイクバックの際、左手を途中で離していますが、肩と腰が入っていれば問題はありません。ただ、左手を使う意識が乏しいうちは、ラケットに添えた状態で右手と一緒に引いたほうが良いと思います。テイクバックもコンパクトですよね。さらにフォロースルーからの流れで、自然と左手でラケットをキャッチしているのがわかります。こうすることで次への準備が早くなります。
さらにいえば、これは無理のないナチュラルトップスピンですが、0:43付近のようにフォロースルーの位置を高く取ることによって、より強いスピンを加えることもできます。
なんか、観てるだけで上手くなった気がするから不思議ですよね(笑)
硬式テニスのフォームに慣れよう!
コンチネンタルグリップに、オープンスタンス気味でのワイパースイング。硬式テニス特有といってもいいフォームですよね。いや、軟式の首に巻き付けるフォームが前時代的なのかもしれませんが。
いずれにせよ、何度も言うように「左手」は重要です。私も意識して練習していきたいと思います。
★おまけ 〜コートへの収まりが悪い方へ〜★[su_youtube url="https://www.youtube.com/watch?v=2Mn6KOeE0w8"]